2017.10.27

【VOL.10】
行列になる前にチェック!日本の世界遺産候補地に行こう

ユネスコの世界遺産に登録されたスポットは、一躍注目を集め、多くの観光客が訪れます。2017年にも、「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」が新たに世界文化遺産として登録され、話題になりました。

この機会にぜひ行ってみたいものですが、世界遺産となると、2014年の「富岡製糸場と絹産業遺産群」(群馬県)がブームになったように、やはり混雑具合が気になるところ。それならば、世界遺産になる前なら、ゆっくり観光できるのではないか? ということで、今回は日本国内にある“世界遺産候補地”を紹介したいと思います!

失われたキリシタン発見という奇跡の舞台

【大浦天主堂】開国後の19世紀末、外国人宣教師に建てられた教会。最初期の洋式建築で、国宝に指定されている。

キリスト教の伝来時期は諸説ありますが、16世紀中ごろ、イエズス会のフランシスコ・ザビエルの布教によって日本各地に広まりました。特に長崎・天草は列島の中でもキリスト教が深く根付いた地です。江戸時代、天草四郎で有名な島原の乱をきっかけに、キリシタンの弾圧が行われますが、長崎・天草地区に住むキリシタンたちは弾圧を逃れるため、棄教したように見せかける独自の信仰形態を生み出しました。

最大の見どころである「大浦天主堂」は、開国後、日本を訪れた宣教師たちが、失われたはずのキリスト教徒を発見した宗教史上の「奇跡」の場所。その奇跡を見守った「信徒発見のマリア像」も見学できます。約250年にも及ぶ迫害を越えた聖地で、平和への祈りをささげてみませんか。

「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」(長崎県・熊本県)

大浦天主堂

  • 所在地:長崎市南山手町5-3
  • 開館時間:8:00~18:00
  • 拝観料:大人600円、中高生400円、小学生300円
  • アクセス:JR長崎駅からバス「大浦天主堂下」下車

※関連遺産の見学には事前連絡が必要な場所があります。
インフォメーションセンター

珍しい動植物がいっぱい!

【沖縄本島北部】やんばるの森と呼ばれるエリアは、もこもことした珍しい形状の木々の森が広がり、希少な固有種たちの住処になっている。

日本列島は太古の昔、大陸からちぎれるようにして作られました。奄美群島・琉球諸島は大陸と列島のはざまで、大陸との分離結合を繰り返しながら成立。その結果、独自の生態系を持ち、多種多様な固有種が住む生物の楽園になりました。

代表的な場所は、沖縄本島北部に広がる「やんばる国立公園」ヤンバルクイナなど固有種が生息している森や、石灰岩で作られた世界最北端のカルスト地形など、ネイチャートレイルにはもってこい。このエリアにはリゾート施設や自然を堪能できる宿泊施設もあり、のんびりとした農村風景を眺めながら“うちなーライフ”も楽しめるところも魅力です。

「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」(鹿児島県・沖縄県)

やんばる国立公園

古代日本のロマンに思いを馳せる!

【三内丸山遺跡】住居や倉庫など目的別に建物が作られた巨大集落。縄文人集落のイメージといえばこちら。

氷河期が終わって大陸から切り離された日本列島では、土器を使う縄文文化が独自発展していきました。この遺跡群では、縄文土器が生まれる草創期から、複雑な細工が施された土偶を使って祭祀を行っていた晩期までの遺跡を見ることができます。

現代人が思う縄文人の生活を追体験できるのが青森県の「三内丸山遺跡」。縄文中期~中末期ごろの約1000年間、強い指導者のもと計画的に町づくりがされていた大集落があったと思われるムラ跡です。これだけの大集落がなぜ捨てられてしまったのかは今もって謎。古代日本のロマンが詰まった遺跡です。縄文人は現代日本人の直接の祖先ともいえる人々です。その文化から数千年前から変わらない「日本人らしさ」が見つかりますよ!

「北海道・北東北の縄文遺跡群」(北海道、青森県、岩手県、秋田県)

三内丸山遺跡

日本の発展を支えた世界有数の金山

【史跡 佐渡金山】 相川金銀山の跡地。V字に割れた山は「道遊の割戸」と呼ばれ、佐渡金山のシンボルになっている。

かつて日本には多くの金山があり、世界屈指の金銀採掘国でした。中でも最も多くの産出量を誇ったのが、佐渡鉱山です。島全体に鉱山跡が見られますが、最も大きい鉱山が「相川金銀山」。なんと、東西3000m、南北600m、深さ800mにも及ぶ大鉱脈で、江戸から平成までに採掘された金の量は金78トン、銀2330トン! まさに「黄金の国ジパング」を象徴するような山です。

現在は内部が見学できるようになっていて(有料)、江戸時代の手彫り坑道を進むコースや、明治時代の近代工法を見学できるコース、ヘルメットとヘッドライトを付けて回る上級者コースなどの見学ツアーも行われています。江戸時代以降の日本経済を発展させた金銀。その裏には人々の苦労あり。現代日本の礎を見に行きましょう。

「金を中心とする佐渡鉱山の遺産群」(新潟県)

相川金銀山

  • 所在地:新潟県佐渡市下相川1305
  • アクセス:新潟港からフェリーで2時間半。両津港から車で約50分

世界遺産に登録されると全世界の人が注目してくれる反面、じっくり見学することが難しくなる場合も……。「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」と「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」は、来年の推薦が決まっているので、今のうちの見学をおすすめします!

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