2018.03.01

【VOL.25】
知っているようで知らない?
気になる「血圧」のメカニズム

日本の“高血圧問題”は深刻です。40~50代は3人に1人、60歳以上では2人に1人といわれるほど。読者のなかには健康診断で「血圧が高い」と注意された人も多いのではないでしょうか?

「血圧」は健康寿命を考えるうえで欠かせないキーワード。しかし、そのメカニズムは、私たちの身近にありながら、意外と知られていないようです。

いまさら聞けない血圧にまつわる基礎知識について、循環器の専門医で“ドクター血圧”こと、東京女子医科大学東医療センターの渡辺尚彦先生に聞きました。

そもそも血圧ってなに?

血圧とは、ドキドキという心臓の収縮と拡張によって全身を循環する血液が、血管の内壁に絶えず与えている圧力のこと。心臓の収縮時にもっとも高くなり、拡張時にもっとも低くなることから、上の血圧を「収縮期血圧」、下の血圧を「拡張期血圧」と呼びます。単位はmmHg(ミリメートルエイチジー)であらわします。

血圧は自律神経でコントロールされており、活動することの多い昼に高くなり、体を休ませる夜に低くなる「日内変動」の特徴があります。また、精神的な状況(ストレス、緊張、怒り)、日常の動作(運動、入浴、食事、排泄)などで常に変動しています。

健康な人なら一時的に血圧が上がっても、しばらくすると元の状態に戻りますが、何度計測しても血圧が下がらず、高いままの人もいます。これが「高血圧」と呼ばれる状態です。

高血圧の9割は原因不明?

高血圧は血管の内壁を傷つけます。放置しておくと動脈硬化を促し、脳卒中心筋梗塞など、深刻な血管の病気につながるおそれがあります。健康診断で高血圧の人が注意を促されるのはそのためです。

なぜ高血圧になってしまうのでしょうか。じつは、その9割「本態性高血圧」と呼ばれ、原因が特定できていないのです! 生活環境の要因と遺伝的な要因が重なって発症するらしい……ということまではわかっており、そのために生活習慣の改善や日ごろの血圧測定が重要視されているのです。

血圧の正しい計測方法は?

日内変動などの影響により、計測するたびに血圧が変わるので「どの数字を基準にすればいいのかわかならい」と思う人も少なくありません。そこで、渡辺先生がおすすめするのは、次のような条件で、朝と夜の2回分計測する方法です。

  • 朝/起床後1時間以内(トイレの後、朝食の前、服薬の前に行う)
  • 夜/就寝前(入浴、飲食、飲酒、運動の直後は避ける。トイレの後に行う)

「血圧が上がり始める朝と、下がり始める夜の2回行い、それぞれの数字が収縮期(上)135mmHg、拡張期(下)85mmHgの範囲に収まっているかをチェックしましょう。範囲に収まらない人は、生活習慣の改善等、なんらかの予防策が必要な人です。毎日続けていくと自分の健康状態もわかってきます」

「健康診断の血圧測定をしているから大丈夫」という人も油断はできません。医療機関で測定すると正常値を示すのに自宅で計測すると血圧が上昇する「仮面高血圧」や、白衣を着た医師や看護師に血圧を測定されると上がってしまう「白衣高血圧」の可能性があるからです。

「血圧は対面する相手や環境によっても変動するセンシティブなもの。病院の検査で問題がなかったという人も自宅でセルフチェックすることを忘れないこと。自分の血圧状態を人任せにせず、自分で管理するという意識こそ最大の予防策になります」

人間ドックで動脈壁をチェック

人間ドックでの検査も役立ちます。たとえば、動脈の硬さを調べるCAVI(キャビイ)検査は、血液が流れているときの動脈のふくらみ具合を測定するもので、現在の動脈硬化のレベルがわかります。足の血行の閉塞状態を調べるABI(エービーアイ)検査と一緒に行われることが多く、いずれも自分の“血管寿命”を客観的に知るのに役立ちます。

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監修:渡辺尚彦
医学博士。東京女子医科大学東医療センター内科教授。専門は高血圧を中心とした循環器病。高血圧に悩む人たちに降圧剤を使わない改善方法を伝えている。1987年8月から連続携帯型血圧計を装着し、365日24時間血圧を測定している。

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本コラムを監修した“ドクター血圧”こと、渡辺尚彦先生のツボ押し降圧法を中心に紹介。「長生きスイッチ」をオンにして、快活な1日を過ごしましょう。

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