【人生100年時代コラム VOL.31】906人の読者アンケートで判明!
案ずるより産むが易し。ひとりはこんなに楽しい!
2019/04/11

「ひとり」についてみなさんがどう考えているのか、シニア女性にアンケートを行い、ひとり暮らしの人、家族と同居の人、合わせて906人から回答をいただきました。家族と同居の人の約半数は、ひとりになることに不安を感じています。ところが、まさに案ずるより産むが易し! ひとり暮らしの人は、そんな不安をはるかに乗り越えて、ひとりを楽しんでいることが明らかになりました。アンケート結果を読み解きながら、ひとりを幸せに過ごすための9つのヒントをご紹介します。
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ヒント1◆家族がいてもいなくても、こんなに幸せ!
ひとり暮らしでも、家族がいても幸福度はほとんど変わりません-
子どもが自立し、親を見送り、夫に先立たれ―いつか“ひとり”になることは、誰にとっても大きな関心事です。そこでアンケートではまず、ひとり暮らしの人と家族と同居の人に「今の生活の幸福度」を100点満点で採点してもらいました。結果は、どちらも点数はほとんど変わらず、平均80点前後でした。
Q.今の幸福度は100点満点で何点?
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ヒント2◆だけど、やっぱりひとりは不安?
家族と暮らす人の46.3%はひとりになることが不安ですとはいえ、ひとり暮らしは「寂しいのでは?」「何でもひとりでやらなくてはいけないの?」という心配もあります。実際、家族と同居の人に、ひとりになることをどう思うか聞いたところ、「不安」という回答が半数近くありました。
Q.ひとり暮らしになることを、どう思いますか?
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ヒント3◆大丈夫!ひとりを恐れないで
ひとり暮らしの3人に1人は「想像していたより楽しい」と実感では、現実にひとりになった人の実感はどうなのでしょうか。ひとり暮らしの人に、今の暮らしが想像していたよりも楽しいか、寂しいかを聞いたところ、「楽しい」派は32.7パーセントで、「寂しい」派(16.8パーセント)の2倍もいました。
Q.ひとり暮らしは、想像していたより楽しいですか? 寂しいですか?
さらに、ひとり暮らしでよかったと思うのはどんなときかを聞いた結果、最大の利点は「自由さ」と「気楽さ」にあることがわかりました。
Q.ひとり暮らしで「よかった」と思うのは?
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ヒント4◆ひとりの悩み、家族がいる悩み
みんな悩みはあるけれどひとりになると悩みが軽くなります今回のアンケートでは、ひとり暮らしの人のほうが家族と同居の人よりも、悩みが少ないこともわかりました。とはいえ、ひとり暮らしの人の悩みで目立つのがお金の問題。ところが、老後のお金について改めて聞いてみると、6割近くが「ゆとりはないが、それほど心配ない」と回答しました。
Q.今、悩みはありますか?
Q.悩みはどんなことですか?
Q.老後のお金についてどう考えていますか?
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ヒント5◆みんな、ひとりを楽しんでいる!
全体の7割が「ひとりの時間が好き」アンケート結果からは、アンケート回答者の自立心の高さも見えてきました。ひとりの時間が好きですかと質問したところ、全体の約7割が「とても好き」「好き」という結果に。さらに編集部も驚いたのが、行動力。ひとりでレストランや映画に行くことは、同居の人でも約半数が経験済み。「ひとり居酒屋」「ひとりカラオケ」の経験率も、ひとり暮らしの人では予想以上の高さでした。
Q.ひとりの時間は好きですか?
Q.ひとりの時間、何をして楽しんでいますか?
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ヒント6◆ひとり行動派が増えている!?
ひとり暮らしの14.2%が「海外ひとり旅」15.9%が「ひとり居酒屋」を経験Q.ひとりで経験したことがありますか?
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ヒント7◆ひとりを楽しむ秘訣は友だち?
ひとりの生活を支えるのは友人や頼れる人とのつながりです心身ともに元気なときは、ひとりも気楽ですが、いざ病気になったりした場合は頼れる相手が必要です。そこで、困ったときに頼れるのは誰ですかと質問した結果、家族と同居の人では予想どおり「夫」が1位。一方、ひとり暮らしの人では、きょうだいや子どもに次いで6割近くが「友人」を挙げました。
Q.困ったときに頼れるのは誰ですか?
ひとりで安心して暮らすうえで、友人とのつながりは重要なポイントのようです。アンケート結果でも、親しい同性の友人の数は「4人以上」が多数派でした。
Q.親しい同性の友人は何人いますか?
さらに、アンケートで異性の友人の有無を聞いたところ、ひとり暮らしの人では約3分の1が「いる」と回答。一緒に食事や旅行を楽しむ人も少なくありませんでした。同性・異性を問わず、家族以外の人との交流は、老後の大きな支えとなりそうです。
Q.親しい異性の友人は何人いますか?
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ヒント8◆それでも寂しいときがある
“自由”と隣り合わせの“孤独”と上手に付き合うここまでのアンケート結果から、ひとり暮らしの人が、ひとりの時間や友人との時間を予想以上に楽しんでいることがわかりました。一方で、ひとりになって改めて感じる寂しさがあるのも事実。アンケートでは、「病気になったとき」のほか「ひとり分の食事を作って食べるとき」「予定がなく時間をもて余しているとき」などふとした瞬間に寂しさを感じることがわかりました。また半数以上が「一日中誰とも話さない日が週に1日以上ある」と回答しました。
Q.1日中、誰とも話さない日は週にどれくらいありますか?
Q.ひとり暮らしで寂しいと思うのはどんなときですか?
アンケートでも、ひとり暮らしの人が寂しさを受け入れつつ、寂しさにとらわれないようにさまざまな工夫をしていることがわかりました。
Q.寂しさを解消するために、どんなことをしていますか?
■寂しさを解消する必要はないと思います。受け入れるだけです(55歳)
■嫌なことを考えず、よいことを探して毎日楽しく過ごすようにしています。特に解決しないときは、食べて寝ることです(74歳)
■ボランティア活動は積極的にやっている。ひとりの生活も長くなったのでちょっと寂しいと思うが、自然に流している気がする(65歳)
■1週間の予定表を作る。コーラス、趣味の押し花、毎日のウォーキング、たまに山登り、観劇。空白を週2、3日程度にするように、外に出かけます(69歳)
■遠くでも近くでも外の景色を見るとほっとします。庭に出ているときがいちばん幸せです(64歳)
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ヒント9◆ひとりは新しい人生のはじまり
ひとりで叶えたい夢、叶えた夢、こんなにたくさんありました!アンケートでは最後に、みなさんの「夢」を聞きました。ひとりになったら叶えたい夢、ひとりになって叶えた夢――。どちらもバラエティーに富んだ回答が並びました。
Q.ひとりになったら実現させたい夢は?
■独身時代に恋仲だった方の故郷へ、もう一度行ってみたいかな?
それでどうしようということは全くありませんが、その頃の自分にひととき戻れるような気がして……夢ですから(67歳)■パリの下町をきものを着て歩きたい。
日本文化を広く伝えながら、海外の下町の人たちと交流したい(63歳)■我が家のガレージをリフォームし、中高生相手のたこ焼きのおばちゃんになって、子どもたちをからかいながら、たこ焼きを焼いていたい(57歳)
■京都に住むこと。四季折々の変化を楽しみたい(67歳)
■今は夫と車中泊の旅を楽しんでいるが、ひとりになっても自分で思いのままハンドルを握って気ままな旅ができたらと思う。若い人達の輪に入って老いを防ぎたい(69歳)
■主人は外食嫌いでいつも家なので、食べ歩きがしてみたい。ささやかな夢ですが……(70歳)
Q.ひとりになって実現した夢は?
■親を介護した経験を活かし仲間とNPO法人を立ち上げた(74歳)
■書道の師範の免許を取れた(71歳)
■まったく泳げなかったのに、スポーツジムに通って2年でクロール25メートル泳げるようになった(75歳)
■女ひとり旅。日本一周を実現し、旅行記を自分なりにまとめることができた(64歳)
■好きな歌手のファンクラブに入り、ライブやイベントにも出かけている(68歳)
■アメリカのホームステイプログラムに参加した(72歳)
ひとりには可能性がつまっています。「ひとりも楽しく!」で、ぜひあなたの人生を豊かなものにしてください。
調査対象
内訳
ひとり暮らし
113名
家族と同居
793名
平均年齢
64.8歳
注/本アンケートは2014年4〜5月、無作為抽出したハルメク読者2150名にアンケート票を郵送し、回答を得たものです。
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※この記事は、2014年8月号特集「案ずるより産むが易し ひとりはこんなに楽しい!」を再編集しています。
コンテンツ提供:ハルメク