【人生100年時代コラム VOL.36】食べ方を変えて解消!

「体にいい」の思い込みが「ぽっこりお腹」をつくっていた!?

2019/5/23

「体にいい」の思い込みが「ぽっこりお腹」をつくっていた!?

腸によさそうな食事を心がけているのに、ぽっこりお腹が改善しないのはなぜ? 管理栄養士の伊達友美さんに疑問をぶつけたところ、驚きの答えが返ってきました。

野菜は毎日たっぷり食べる、毎朝ヨーグルトを欠かさない、栄養が偏らないように1日30品目食べる。一見、腸によさそうな習慣に思えますが……。「こういう思い込みこそ、実はぽっこりお腹を引き起こしています」。こう指摘するのは、これまで6,000人以上の食事指導をしてきた、管理栄養士の伊達友美さんです。

「健康への関心が高い人ほど、『便秘解消にいい』『体にいい』といわれる食品を、一生懸命取り入れます。しかし結果として、食べ過ぎを招いていたり、自分の体に合わないものを取り過ぎて、腸の不調に悩まされてしまう人が少なくありません」

  • 水分が豊富な和食はパーフェクト

    水分が豊富な和食はパーフェクト

    思い込みの典型例が、野菜たっぷりの食事だと伊達さん。「肉やご飯を控えてまで、野菜のおかずを増やす人が実に多い。しかし野菜ばかりでは食物繊維で腸がパンパンになり、逆にお腹が張るんです」

    ではぽっこりお腹に本当に効くものは何なのでしょう? 伊達さんは「パーフェクトなのは和食です」と話します。「ご飯やみそ汁、煮物など、水を食材に入れ込むものが多く、食事とともに水分を補えます。すると消化や循環がよくなり、代謝も上がって、不要なものが体にたまりにくくなります。さらに納豆やぬか漬けなどの発酵食品も加えれば、お腹は確実にスッキリします」

    この他、おかずを一品増やしたら一つやめることや、そもそも食材を買いだめしないことも大切。さらに、「取り入れたものが本当に自分に合っているのか、体の声も聞いてほしい」と強調します。

  • 子どもの頃の好きなものを思い出して

    子どもの頃の好きなものを思い出して

    「野菜もヨーグルトも、食べることが悪いわけではありません。よくないのは、本当に自分に合っているかを確かめないで、惰性で食べ続けること。実際に快腸になっているか、体は軽くなっているか、確認する癖をつけましょう。目安は1週間。取り続けても変化がなければ、違うものを試すか、やめてみるのも手。野菜の量を控えたら、むしろ腸の調子がよくなった人もたくさんいます」

    一方、「おいしいと感じることが体に合っている証拠でもある」と伊達さん。「実際には、体のためにおいしいと思わないものを義務感で食べる人が多いんです。でも苦手なら、腸にいい食材も、骨にいい食材も、無理に取る必要はないのです」

    伊達さんはこう続けます。「特に50代以降の女性は、これまで家族のことを優先して献立を考えてきたので、自分は何が食べたいか、何が好きなのかわからなくなっている人が多いです。例えば、子どもの頃は何が好きでしたか? 普段、何をおいしいと感じますか? 今後は、自分の食べたいものを優先して、食事づくりをしてみてください。心から食べたいものを食べることこそが、過食を防ぎ、お腹を凹ませる近道なのです」

  • あなたのその思い込み、本当に正しいですか?

    あなたのその思い込み、本当に正しいですか?
    • 【思い込み1】「具だくさんみそ汁」って、体にいいんでしょ

      野菜も、取り過ぎれば腸内環境が悪化。シンプルな具が一番。

      「野菜は取れば取るほどいいから」と、おかずや汁物にも野菜をたっぷり、代わりにご飯の量は控えめに。これが腸内環境を悪化させている可能性があります。腸内細菌のエサとなる糖質が不足した状態で野菜ばかりを取ると、食物繊維が排出されず、腸内にたまっていく一方です。これが、ぽっこりお腹の原因に。また、みそ汁はお腹を整える発酵食の代表格。具はシンプルに、お汁こそきちんといただいて。

    • 【思い込み2】毎朝、ヨーグルトは欠かしません

      合わない乳酸菌でお腹が張ることも。他の種類も試してみて。

      神頼みと言わんばかりに、朝はいつも同じヨーグルトを。でも、本当にお通じは改善していますか? ヨーグルトに含まれる乳酸菌は商品によって千差万別で、合わなければ、かえってお腹が張る原因に。別のヨーグルトや、他の乳酸菌食品も試してみましょう。

    • 【思い込み3】選ぶのは、「低脂肪」「無脂肪」「カロリーハーフ」

      体内で分解しづらく、代謝がますます悪く。なるべく自然なものを。

      カロリーハーフや無・低脂肪タイプの食品には、カロリーや脂肪を抑えるため、甘味料などの添加物がたっぷり。こうした加工品が体内に入ると、体内の酵素が消化に集中して使われ、その分、代謝に使われる酵素が減ります。選ぶなら、なるべく自然なものを。

    • 【思い込み4】1日30品目を取っています

      1日30品目を取っています

      品数の多さよりも食べたいものを優先させて。

      昔からよく言われる「1日30品目」。これを目指すあまりに、食べたくないものまで無理して食べていませんか? 品数が増えると食べる量も増え、食べ過ぎが加速。しかも体が欲していないものまで食べることで、「おいしい」と感じるセンサーも鈍ってしまいます。数の多さではなく、心から食べたいものを選んで、おいしくいただきましょう。

      食べ過ぎによるぽっこりお腹を撃退する3か条はこちら

      1 「体にいいから」といっておかずを足さない
      2 習慣で取っていたものを1週間やめてみる
      3 自分が本当においしいと感じるものを食べる

だて・ゆみ

伊達友美(だて・ゆみ)さん
銀座医院・食事カウンセラー、日本アンチエイジング・ダイエット協会理事。
多くの女性を健康的なダイエットに導く。公式HP(http://omakase-diet.com/)、内側と外側から美しく輝く女性を育成する「日本アンチエイジングダイエット協会」(http://antiaging-diet.jp/

※この記事は、「ハルメク」2018年9月号に掲載した記事を再編集しています。
取材・文=田渕あゆみ、大矢詠美(ともにハルメク編集部)
コンテンツ提供:ハルメク

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