【人生100年時代コラムVOL.52】値上がりに負けない!物価の優等生

シニア世代の“完全食”!たまごの簡単おかず

2019/9/19

シニア世代の“完全食”!たまごの簡単おかず

安定したお手頃価格で日持ちがする上、栄養価が高い「卵」は、毎日の食卓に欠かせない存在。低糖質で、良質なたんぱく質やビタミン、ミネラル、脳の働きをよくする脂質を含み、シニア世代が若々しく元気に暮らすための完全食とも言えます。料理研究家・重信初江さんに夏バテ気味の方にもおすすめの10分ほどでパパッと作れる卵料理を教えてもらいました。

  • 「卵は1日1個まで」はウソ。いくつ食べても大丈夫です

    「卵は1日1個まで」はウソ。いくつ食べても大丈夫です

    「卵はコレステロールが高いから1日2個以上食べると健康に悪い」と敬遠していませんか?品川イーストワンメディカルクリニック理事長の板倉弘重さんによると「確かに卵にはコレステロールが多く含まれています。しかし、食事からコレステロールを摂取しても血中のコレステロール値には影響しないという検討結果が2015年に厚生労働省から発表されています。よって卵は毎日、2個以上摂取しても問題ないことが示されました」。

    むしろ、低糖質で、良質なたんぱく質やビタミン、ミネラル、脳の働きをよくする脂質(コリン)などを含む卵は「シニア世代こそ、若々しく元気に暮らすために、毎日食べてほしい完全食です」と板倉さん。

    栄養のバランスを整え、吸収をよくする調理のコツも、今後のアレンジのために併せて覚えておきましょう。

  • 卵調理で覚えておきたい3つのこと

    1.卵のおいしさや栄養は鮮度と比例しない

    卵は鮮度が落ちても栄養素はほぼ減少しません。ゆで卵は、産みたての卵だと炭酸ガスが多いのでパサつきやすく、1週間後くらいの方がガスが抜けておいしく、殻もむきやすくなります。

    2.油で加熱調理すると栄養の吸収がよくなる

    卵黄に含まれるビタミンA、Dは油と一緒だと吸収されやすくなるので、炒める、焼くなどの加熱調理がおすすめ。サルモネラ菌など食中毒が心配な方も、加熱調理をしておけば安心です。

    3.野菜と組み合わせれば栄養バランスがよりよく

    卵に不足している食物繊維やビタミンCは、根菜や葉物野菜などで補えます。卵は合わせる具材を選ばないので、旬の野菜を加えれば、より栄養バランスのいい一品が出来上がります。

    卵の賞味期限が近づいてきたら……

    ■煮たまごにする(保存期間:3~4日)

    煮たまごにする(保存期間:3~4日)

    作り方 賞味期限が近い古い卵の方が、殻がむきやすい。半熟ゆで卵3個に対して、水3/4カップ、めんつゆ(3倍濃縮タイプ)1/4カップを混ぜた漬け汁に一晩漬けます。ウスターソースをプラスしても、コクが出ておいしいです。

    使い方 そのまま食べるのはもちろん、煮物に入れたり、あえ物やサラダの具材にしても。

    ■冷凍たまごにする(保存期間:1か月)

    冷凍たまごにする(保存期間:1か月)

    作り方 ファスナー付きの保存袋に入れて、一晩冷凍庫で凍らせるだけ。冷凍すると膨張してヒビが入り、冷蔵庫の匂いがつきやすくなるので1か月以内に使いましょう。

    使い方 生で食べる場合は、常温で1~2時間で解凍し、流水にさらして殻をむきます。凍ったまま半分に切って目玉焼きに、そのままゆで卵にしても。いずれも、解凍したらその日のうちに食べること。

  • 調理時間10分以内の簡単&絶品レシピ

    【豚トマトとろ卵炒め】

    抗酸化作用のあるトマトのリコピンや卵のビタミンBは、豚バラ肉の脂を炒め脂に使うことでコクが出る上、栄養の吸収力も上がります。

    豚トマトとろ卵炒め

    材料 (2人分)

    卵……3個
    豚バラ肉……100g
    トマト……1個
    塩……小さじ1/3
    コショウ……少々
    サラダ油……小さじ1

    作り方

    1、豚バラ肉は4~5㎝幅に切り、トマトは乱切りにする。

    2、フライパンにサラダ油を中火で熱し、溶き卵を一気に流し入れて大きく混ぜる。半熟状になったら取り出す。

    3、フライパンの汚れをふき取り、豚肉を入れ、強火で焼く。

    4、肉から出た脂を大さじ1ほど残し、余分な脂はふき取る。トマトと塩、コショウを入れ、トマトが少し崩れるまで1〜2分炒める。

    5、2を戻し入れてさっと混ぜ、火からおろす。

    ●調理時間〈約9分〉

    【エビと豆苗のあんかけオムレツ】

    低脂質・糖質ゼロのエビと食物繊維たっぷりの豆苗。どちらも歯ごたえがいいので、自然と噛んで食べるようになり、食べ過ぎや血糖値の急上昇を防いでくれます。

    エビと豆苗のあんかけオムレツ

    材料 (2人分)

    卵……3個
    むきエビ……100g
    豆苗……1/2パック(正味50g)
    タマネギ……1/2個
    ゴマ油……大さじ1/2
    塩・コショウ……各少々
    A(水1/2カップ、片栗粉・しょうゆ・酢各小さじ1、砂糖小さじ1/2、ゴマ油小さじ1/3、塩 少々)

    作り方

    1、豆苗は根元を除き半分に切り、タマネギは薄切りにする。

    2、フライパンに強火でゴマ油を熱し、むきエビとタマネギを炒める。さらに豆苗と塩、コショウを入れて炒め合わせる。

    3、溶き卵を流し入れて中火でかき混ぜ、半熟状になったら手を止め(写真)、弱火で1~2分焼き、器に盛る。

    4、フライパンの汚れをふき、Aを混ぜ合わせて入れ、かき混ぜながら中火でとろみがつくまで煮る。オムレツにかける。

    ●調理時間〈約9分〉

    ひっくり返さないオープンオムレツのコツ

    ひっくり返さないオープンオムレツは失敗知らず。少し早めの半熟状で火からおろして、余熱で火を通すと硬くなりません

    アレンジするなら、ご飯にのっけて丼に

    アレンジするなら、ご飯にのっけて丼に

    丼や麺など、炭水化物のみになりがちな料理は、卵を合わせるだけで栄養バランスが整います。食べやすいあんのかわりに、しょうゆ小さじ1をまわしかけ、刻んだ小ネギをぱらりでも

板倉弘重(いたくら・ひろしげ)
品川イーストワンメディカルクリニック理事長。1961年、東京大学医学部卒業。国立健康・栄養研究所名誉所員。近著に『習慣になる! 楽しみながら下げる血糖値コントロール』(SBクリエイティブ刊)。

しげのぶ・はつえ

重信初江(しげのぶ・はつえ)
料理研究家。定番家庭料理からエスニック料理まで、簡単で気軽に作れるレシピが魅力。『調味料1:1で作れる毎日ごはん』(主婦と生活社刊)など著書多数。

※この記事は、「ハルメク」2018年6月号に掲載した記事を再編集しています。
料理=重信初江 監修=板倉弘重 取材・文=長倉志乃(ハルメク編集部)
撮影=高杉純 スタイリング=諸橋昌子
コンテンツ提供:ハルメク