【人生100年時代コラムVOL.59】子ども世代の意外な本音

当たり前?迷惑?子への資金援助

2019/11/14

当たり前?迷惑?子への資金援助

良かれと思って、子どもや孫についつい出してしまうお金。子ども世代は、そんな親の援助をどう思っているのでしょうか。学生を除く、子ども世代400人にアンケート(※)をとった結果から、意外な本音が見えてきました。

※「ハルメク 生きかた上手研究所」調べ。2017年11月下旬、全国400人にオンラインアンケートを実施。
調査対象:65歳以上の実親がいる男性211人、女性189人
年齢分布:45歳以上37%、40~44歳35%、35~39歳18.8%、35歳未満9.2%
職業分布:フルタイム58.5%、パートタイムやアルバイト・派遣など14%、自営や農業など6%、無職(専業主婦を含む)21.5%
親との同居状況:同居している33%、同居していない67%

  • ありがたさが低い援助の第1位は光熱費

    ありがたさが低い援助の第1位は光熱費

    親から受ける援助に関するアンケートを行った結果、約7割の子どもたちが何かしらのお金やものをもらっていることが判明!そこでさらに、もらっている項目ごとに援助への印象を聞いてみました。すると、もらうのは「当たり前」「迷惑」という答えも続出しました。

    もらったお金・ものの金額、18項目について、もらったときの印象を「ありがたい」「当たり前」「迷惑だった」という選択肢で答えてもらい、「ありがたい」が少なかった順に並べてみたものが次の結果です。

    第1位は「光熱費」。2割の人がありがたいと思わずに受け取っていたことがわかりました。逆に最下位の「高校・大学の入学・卒業祝い」は全員が「ありがたい」と回答しました。

    《ありがたさが低い援助ランキング》

    1位 光熱費
    2位 買って(送って)きた食材
    3位 帰省時の交通費
    4位 外食代
    5位 旅行代
    6位 孫のおもちゃ
    6位 孫の洋服
    8位 孫のお年玉
    9位 小遣い
    10位 孫の小遣い
    10位 住宅取得費
    12位 小学校の入学・卒業祝い
    13位 出産祝い
    14位 結婚祝い
    14位 中学校の入学・卒業祝い
    16位 七五三
    17位 高校の入学・卒業祝い
    17位 大学の入学・卒業祝い

  • ちりも積もれば、年間約18万円も⁉

    ちりも積もれば、年間約18万円も⁉

    「光熱費」「食材費」「外食費」「小遣い」など、子どもの日常的な支払いを負担するものを“なあなあ援助”、「おもちゃ」「洋服」「お年玉」など孫へあげるものを“つどつど援助”、「出産祝い」「孫の入学祝い」など人生の節目のお祝い金などを“めりはり援助”と分類すると、

    「“なあなあ援助”はワーストランキング上位で、大きな金額の“めりはり援助”は下位。“つどつど援助”はその中間に。わかりやすく分かれましたね」とファイナンシャル・プランナーの畠中雅子さんは分析します。

    ありがたさが低い“なあなあ援助”については、「未婚で子どもなし(以下未婚)」層がもらう年間の総額は17万6,000円。一回ずつが少額でも、ちりも積もれば……。要注意です!

    「たとえ子どもが40代でも、未婚であれば、自分は保護者だという意識が強いのでしょう」と畠中さん。また、親との同居率が高い「未婚」層は、「光熱費」「食材費」を親が負担して金額が上がりがちですが、注目すべきは「小遣い」の8万7,000円。「未婚」層への“なあなあ援助”は“手厚い”ことがよくわかる結果でした。

  • 何となく、1万円を渡していませんか?

    何となく、1万円を渡していませんか?"

    “つどつど援助”の代表は、「お年玉」。孫の年齢とともに額が上がっていきがちです。実は全年齢層で回答が多かった金額は1万円。よく考えずに、切りのいい額にしていませんか?

    金額に大きな幅があったのは、“めりはり援助”。アンケートでは、それぞれもらった金額(最低額~最高額)は、「住宅取得費」で1万円~2,000万円、「結婚祝い」で5,000円~500万円、「出産祝い」で2,000円~100万円。

    また、孫の入学・卒業祝いについては、小学校で5,000円~20万円、中学校で3,000円~20万円、高校で1万円~10万円、大学で3,000円~50万円という結果でした。

    「結婚祝いは一律500万円などと決めている人もいますが、お財布事情は人それぞれ。自分に合った額に設定を」と畠中さんは言います。

    また、どの家庭でも贈っていそうな「出産祝い」も、実際にもらっていた人は6割。「あげて当然」「金額は〇〇円」と決めて援助する人が多いですが、あなたと子どものお財布事情、そして親子の関係性を考えて援助しましょう。

はたなか・まさこ

畠中雅子(はたなか・まさこ)
1963(昭和38)年生まれ。ファイナンシャル・プランナー(CFP®)。『高齢化するひきこもりのサバイバルライフプラン』(近代セールス社刊)他、著書は60冊を超える。また「ミニチュアワールドと観光列車」に造詣が深くブログを開設している。ブログ:http://miniatureworld.jp/

※この記事は、「ハルメク」2018年2月号に掲載した記事を再編集しています。
取材・文=井口桂介、竹上久恵(編集部)
コンテンツ提供:ハルメク

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